デジタルサイネージコラム
まだまだ手が出しやすい価格とはいえないLEDビジョン。購入したくても初期費用を考えると決断が難しく、レンタルを検討しているという店舗や企業も多いかと思います。
レンタルは購入に比べてどれくらいメリットがあるのでしょうか。
今回はLEDビジョンのレンタルと購入について、どちらがお得なのかを考えていきましょう。
■LEDビジョンの費用について
まずはLEDビジョンの費用について詳しくご紹介いたします。
・LEDビジョン費用の内訳
LEDビジョンの導入費用は取り扱う業者によって内訳に差があります。
LEDビジョンの本体価格は必ず必要ですが、設置費用、運送費、機材費用が含まれているかどうかは一概にいえません。LEDビジョンを使用するのであれば、トータルで必要な費用を見比べることが大切です。
・LEDビジョンの費用を左右するポイント
LEDビジョンの単価は1㎡あたりで設定されており、本体価格の相場は1㎡40万~80万円程度になります。同じサイズのLEDビジョンでもLED同士の間隔(ピッチ数)が狭くなるほど精細な再生が可能になるため価格が上がります。精細なコンテンツが再生できるということは、それだけ多くのLEDが使われているということを意味します。
また、屋内用・屋外用といった性能の違いによっても大きく差が生まれます。
・LEDビジョンの費用例
LEDビジョンの使用にあたり本体と関連機材の価格、設置費用などに加えてメンテナンス費用が必要です。購入すると無料で保証期間がついてくると思いますが、期間を過ぎると初期費用の10%程度を支払って専門業者にメンテナンスを依頼しなければなりません。
運用コストの計算をしておくことで、実際にLEDビジョンを使用したときの費用を割り出すことができます。
■LEDビジョンのレンタルと購入について
それではLEDビジョンの購入費用とレンタル費用について見ていきましょう。費用だけでなく、それぞれの強みなども併せてご紹介いたします。
・レンタルと購入の相場は?
屋外用LEDビジョンを購入、設置しようとすると最低でも40万円以上は必要になります。
この数字は本体のみの価格なので、STB(コンテンツを配信するための装置)の設置費用などを含めると追加で10万円ほど必要になります。
同じサイズのLEDビジョンをレンタルする場合、1㎡あたり1日2,000円程度かかります。
レンタルは本体価格やSTBの設置費用がかからないので、短期の使用では非常にコスパが良くなります。
・レンタルの強み
レンタルの場合、1日あたりのレンタル費用と電気代のほかに発生する費用はありません。
数日間のみのイベントや式典で使用する場合は非常に便利といえます。また、収納スペースが必要になることもありません。
・購入の強み
購入の場合、関連機材と配信するコンテンツの管理が必要になります。手間に感じられるかもしれませんが、自分で管理できるとシーンに合わせた最適なコンテンツに丁度良いタイミングで更新できるなどLEDビジョンを最大限活用することができます。
・お得になるのはどちら?
既にご紹介したように、短期間の使用であればレンタルの方がコストを抑えてお得に使用することができます。しかし長期にわたって使用したい場合は、購入の方がランニングコストを抑えられる傾向にあります。
購入とレンタルのどちらを選ぶかは、LEDビジョンの使用期間やどのような使用を考えているのかで異なります。どうしても決めかねてしまう場合は、一度レンタルを利用したあとで購入を考えてみてもよいかもしれませんね。
■LEDビジョンが使いたくなる!?魅力的な導入事例
最後にLEDビジョンの魅力的な利用方法を3種類ご紹介いたします。
・マドリードのショッピングモール
スペインの首都・マドリードにある「バラハス空港」の近くには大型ショッピングモールの「Centro Comercial Plenilunio」があります。ショッピングモールの中央エントランスは吹き抜け構造になっており、各階の壁面やエレベーターの背面にはLEDビジョンが設置されています。それぞれ異なるコンテンツを流すこともあれば、同じコンテンツを流して高い宣伝効果を発揮することもあります。思わず足を止めて見入ってしまうような迫力のある空間になっています。
・世界中から注目されるeスポーツ
世界的に地位を確立しつつあるeスポーツ(コンピューターゲーム)でも、LEDビジョンが活用されています。LEDビジョンは精細にして大迫力な動きを表現する巨大モニターとして使用できることから、多くの観客が集まる大会や試合と非常に相性がいいといわれています。高い輝度をもつLEDビジョンは視認性が高く、スポンサーとなる企業が広告を打つ場所としても最適です。
・あくびに伝染するカフェの宣伝
アメリカ ニューヨーク州立大学の研究調査では「あくびをする人につられてあくびをするという人は70%いる」と報告されています。この研究調査を応用したLEDビジョンが話題となりました。
ブラジルの地下鉄駅構内に設置されたLEDビジョンには1人の人物が映し出されています。
LEDビジョンにはモーションセンサーが搭載されており、人が近くを通るとLEDビジョンに映った人物があくびをするよう設定されています。人が多く通れば通るほどあくびの回数は増え、LEDビジョンを目撃した人にあくびがどんどん伝染していく状況を作り出します。あくびが終わるとモニターに「あくびをしましたか?コーヒータイムです!」という内容のメッセージが表示され、コンパニオンが現れてコーヒーを試飲させてくれるという面白い仕掛けでした。
LEDビジョンを購入すると、独自性のあるコンテンツを最適な時期に配信できるというメリットがあります。案内などではなく広告としての効果を求めるのであれば購入の方が向いているといえるでしょう。