デジタルサイネージコラム
操作が簡単で便利なタッチパネル式のデジタルサイネージは需要が高まっています。ユーザーが自分で知りたいことを調べることができるだけでなく、双方のコミュニケーションを取ることで、より良いコンテンツに反映することができます。これからデジタルサイネージを導入するなら、タッチパネル式を検討してみてはいかがでしょうか。
今回はタッチパネル式のデジタルサイネージを活用する方法や注意点などについてご紹介いたします。
■タッチパネル式デジタルサイネージとは
タッチパネル式デジタルサイネージは、情報を発信するだけではなく、ユーザーとコミュニケーションを取れることから様々な場所で利用されています。
タッチパネル式デジタルサイネージは、具体的にどのようなもので、導入することで得られるメリットは何かを見ていきましょう。
・タッチパネル式デジタルサイネージとは?
タッチパネル式デジタルサイネージとは、ディスプレイをタッチすると画面が動いてスマートフォンのように自由に操作ができるパネルです。情報を早く、正確にユーザーに届けられることから、商業施設や観光施設の案内板によく使われています。
・メリット
タッチパネル式デジタルサイネージの最大のメリットは、ユーザーとのコミュニケーションが取れることです。
一方的に情報を発信するだけではなく、ユーザーからのアクションがあります。そうすることでユーザーの求めている情報をいち早く分析して、迅速に届けることができるのです。
早くて正確な情報を届けられるので、人手不足の解消や宣伝効果を高めることができます。
・スマートフォンとの違い
スマートフォンとの違いは、ユーザーの情報の受け取り方です。
スマートフォンでは、ユーザーが気になることに対してキーワードを絞って検索する必要があります。一方でデジタルサイネージは、ユーザーが検索する前に知りたい情報をいち早く分析し、先回りして伝えます。
■タッチパネル式デジタルサイネージ導入の注意点
タッチパネル式デジタルサイネージを導入する場合の注意点がいくつかあります。
設置場所やユーザー、液晶のメンテナンスについて確認をしましょう。
・設置場所について
大型ショッピングセンターや観光施設などに設置する場合、通路の端よりも通路の中央に設置した方が視認性が上がり、利用してもらえる確率が上がります。
・誰もが簡単に使えるとは限らない
タッチパネルでの操作に慣れていない人にとっては利用が難しい場合があります。
特に年配の人は慣れていないので、サポートができる体制を整えておくことも大切です。
・画面の汚れ
タッチパネル式デジタルサイネージは、沢山の人が触れるので指紋で汚れることがあります。
現在は、液晶に触らなくてもジェスチャーで操作ができる非接触型のサイネージも登場しています。画面の汚れが気になる場合は、非接触型を導入してみるのもいいかもしれません。
■タッチパネル式デジタルサイネージの導入事例
タッチパネル式デジタルサイネージは、ユーザーとコミュニケーションを取れるメリットがあり、導入場所によって様々な工夫がされています。
海外ではどのように導入がされているかをご紹介します。
・アメリカの大学では脳を再現
アメリカのコロンビア大学では、7つの72インチのタッチモニターとプロジェクターを使って脳の動きを再現しました。食事をしているときの脳の動きや、血流の流れが及ぼす脳への影響などを目で見ることができます。
モニターは上下に動く可動式で、目線と同じ高さの位置にあると、やり取りができます。
・大手ファストフード店の商品注文
海外を中心に、大手ファストフード店の注文にタッチパネル式デジタルサイネージが導入されています。
レジの前や入り口付近に設置してあるパネルで注文をして支払いまですることができ、レシートを持って待つだけなので時間が短縮されます。
日本でも徐々にタッチパネル式デジタルサイネージが導入されてきていますが、日本はどちらかというと携帯で注文をするモバイルオーダーが主流となっています。
・ニューヨークのタクシー
ニューヨークのタクシーには、車体上部と後部席の前方に広告用のテレビが設置されています。2007年から始まったこのサービスはタッチパネル式になっており、ニュースや天気予報、カルチャー情報などを自由に操作して視聴することができます。音声がわずらわしいと消す人もいるそうですが、その割合は約15%程度にとどまる模様。
タッチパネル式の画面はユーザーにとっても注目度が高く、タクシー業界での発展性が見込まれるとともに、格差が生まれる可能性も予想されます。
タッチパネル式デジタルサイネージは、ユーザーが自由に操作して情報を素早く正確に受け取れることから、マーケティング効果が期待できます。
しかし、設置場所の工夫やタッチパネル式に慣れていない人へのサポート、画面の汚れなど注意する点もあります。導入する際はタッチパネル式デジタルサイネージの特徴をよく理解し、ユーザー側の視点に立つことが大切です。