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デジタルサイネージコラム

デジタルサイネージはコロナ禍でも大活躍!事例から活用方法を学ぼう

  • # デジタルサイネージ一般論
未だ世界各国で猛威を振るう新型コロナウイルス。多くの企業が窮地に立たされ、新生活様式にマッチした業務を求められるようになりました。非常に苦しい時期かもしれませんが、コロナ禍を乗り切るためにデジタルサイネージを活用している企業も多くあります。

そこで今回は、デジタルサイネージを使ったコロナ禍の活用について事例をご紹介したいと思います。

 

 

■日本で見られるデジタルサイネージの様々な活用方法

 

まずは日本で新型コロナウイルスの対策として活躍しているデジタルサイネージについてご紹介いたします。

 

・新型コロナウイルス対策用AI搭載デジタルサイネージ

NEOTOKYO株式会社はAI搭載のハンド除菌用ディスペンサー機能のついたデジタルサイネージを開発しました。手が触れずに消毒液が出るので、不安を感じることなく使うことができます。デジタルサイネージにはカメラが搭載されており、来客の体温が瞬時に測定可能です。高温の場合は警告が出るなど、ユーザー自身が自分の状態を把握しやすい工夫がされています。

 

・入店可否やデリバリーのお知らせ

実店舗では店舗への入場規制が出るほか、飲食店ではデリバリーサービスの需要が高まりました。デジタルサイネージではリアルタイムの情報配信が可能なので、現在店舗内がどれくらい混雑しているかをすぐに知らせることができます。

また、デジタルサイネージは高い視認性を持っているので、新たにデリバリーサービスを開始した店舗ではサービス開始のお知らせやメニューの紹介などに役立っています。

 

・バーチャル海外旅行

外出規制が出ている現在、旅行先にも大きな制限が出ています。株式会社ネクストシステムでは提供しているARサイネージシステム「Kinesys(キネシス)」の仮想試着機能を使って海外旅行気分を味わえる「バーチャル海外旅行」のサービス提供を開始しました。

デジタルサイネージにはカメラが搭載されており、デジタルサイネージの前に立つとユーザーの体型に合わせて海外各地の伝統衣装が試着できるようになっています。衣装切り替えはジェスチャーで行うので、画面に触れる必要はありません。背景も海外の映像に代わるので、手軽に旅行気分を体験できます。

 

・商品紹介

顧客だけでなく、スタッフの人数規制もあるため、少人数でいかに店舗運営を行うかが重要です。デジタルサイネージを活用することで商品の紹介ができ、デジタルサイネージにスタッフの役割を一部負担させることができます。省人化においてデジタルサイネージは必須ともいえるのではないでしょうか。

東京都内ではスーパーの試食コーナーをなくす代わりに料理レシピの動画などをデジタルサイネージで配信し、食品の販促につなげる工夫がされています。

 

・海外のOOH業界と共同した配信

株式会社LIVE BOARDはグローバル業界団体World OOH Organization主催のキャンペーンに参加し、自社が保有するDOOHの配信枠を提供しました。この企画ではOOHの強い宣伝効果を社会に浸透させることを目的としており、新型コロナウイルスによって変化した世界をより良い方向に向かわせようとしたメッセージが配信されています。全世界で共同している企業があり、8か国語で翻訳されています。

 

 

■海外で見られるデジタルサイネージの様々な活用方法

海外でも新型コロナウイルスの影響によりデジタルサイネージで配信されるコンテンツに変化が見られました。

 

・医療従事者応援キャンペーン

イギリスでは企業と地元写真家が協力し、現地の医療従事者に向けて子どもたちが慰安者のメッセージを伝えている様子をデジタルサイネージで配信しました。医療施設が多いエリアに配置されたデジタルサイネージで配信されており、配信枠は無料で提供されています。

 

・ソーシャルディスタンスを訴えるブランドロゴ

アメリカのNYタイムズスクエアにあるコカ・コーラのデジタルサイネージは2020年3月22日、1文字ずつブランドロゴの間隔をあけた広告を掲載しました。新型コロナウイルスの対策として提唱されているソーシャルディスタンスを呼びかけることを目的としています。ロゴの下部には「Staying apart is the best way to stay united.(みんなが共にいるためには、離れていることがもっとも良い)」というメッセージが表示されました。

 

・コロナ禍だからこそ需要がある映画鑑賞

こちらは広告ではありませんが、イギリスで行われた非常に面白い取り組みです。

コロナ禍では映画館も一時的閉鎖や閉店が続いています。そこでMitsubishi MotorsとThe Luna Cinemaが協力し、車に乗ったまま映画を鑑賞できるドライブイン上映を行いました。ソーシャルディスタンスを維持した状態でも楽しめるドライブイン上映は、新生活様式のニーズに沿ったサービスといえるでしょう。

 

 

■海外の広告から学ぶ広告の活用方法

 

・販売促進だけが広告ではない

日本では「広告=販売促進」といったイメージが強いのではないでしょうか。しかし、海外の広告を見ていると商品などのPRだけでなく、企業や代表者からのメッセージにも多く利用されています。

たとえば飲食店では代表がコロナ禍における店舗運営の対策や方針を伝えるなど、顧客が安心して利用できるように情報を発信しています。企業からのメッセージをサイネージで伝えることで、企業への信頼やファンの獲得につながるのではないでしょうか。

 

 

日本を含め、世界各国でまだまだ新型コロナウイルスの影響が続いています。これからは新生活様式にマッチしたデジタルサイネージの活用方法を考え、顧客と従業員の安全を守ることがデジタルサイネージでも重要といえるのではないでしょうか。

 

 

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