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デジタルサイネージコラム

デジタルサイネージのコンテンツは心理学の活用で効果アップ!

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こんにちは!いつもディレクターズコラムを読んでいただきありがとうございます。

 

本日はデジタルサイネージの相談で最も多くいただく中の「コンテンツ」について書きたいと思います。

 

デジタルサイネージの最も得意とするのが視覚的効果を駆使してターゲットユーザーに情報や広告をアプローチするという点です。デジタルサイネージを提案していく中で、効果的なコンテンツは何か?という議論が必ず発生します。

 

デジタルサイネージは特殊に思われがちですが、実は何年も前からある広告の手法に動的要素を付与し、その効果をより高めるという考えが基本形でしょう。

 

アイディアを加えるなら、まずこの基本形を理解した上で企画していく事をお勧めします。

 

■ 広告の手法に動的要素を加える!
 

これは、言い換えると「心理学」を「より効果的に見せる」という事ですね。

 

そもそも、「心理学」とは「行動の科学」とも呼ばれ、人の感情や行動を科学的に解明したものを表します。歴史ある研究結果のもと、メカニズムとして解明されていったものです。

 

当然、このメカニズムを情報訴求や広告に取り入れることは、商業でいえばいかに成約につながるか?に密接であると言っても過言ではありません。

 

効果を高めるのであれば人の感情を理解し、行動を起こすように誘導する見せ方が必要です。

 

現代のテレビCMも広告もこの「心理学」の要素がたくさんちりばめられており、皆さまもその効果によって、物を購入したことは必ずあるはずです。

 

しかし、ただ単純に「心理学」を取り入れたからと言って、効果が上がるという事ではありません。

 

あくまで、ターゲットを特定し、そのターゲットの心情の変化や行動を明確にすることが重要です。逆に言えばターゲットが定まっていないと、誰にも受け入れられない真逆の結果となってしまいます。

 

■ 心理学を取り入れた広告手法の基本形とは・・・
 

それでは心理学を取り入れた広告手法の基本形をいくつか紹介しましょう。

 

●噴水効果 ~ 多くの人を呼び寄せる ~

 

この手法は、最初にユーザーが喜ぶものを見せることで、より多くの人を呼び寄せるという効果です。デパートで1Fの食品売り場を充実させることで上層階の売り上げにつながる!という点から噴水効果と言われています。

 

WEBの業界でよく聞く「ランディングページ」のランディングとよばれる、ヘッド「さわり」の部分をいかに魅力的に見せる事ができるかが、成約率に関係するということです。

 

具体的には「ついで買い」の事で、例えば、ユーザーが喜ぶ要素である「〇%オフ」や「いまならおまけで!」などの特典を最初から見せるという手法です。

 

コンテンツでいえば最初のキャッチコピーの表現をいかに充実させるか?ですね。

 

● カクテルパーティー効果 ~ 人を振り向かせる ~

 

この手法は例えパーティーの雑多の中でも、自分に関係する、自分の興味のある、ものは自然と聞きとって反応してしまうという心理から来た効果です。これは人はすべての五感をフルに活用する事には耐えられず、

 

脳が自分に必要な情報のみを勝手に判断し、その他の情報をシャツトアウトするようにするという人間の機能そのものをくみ取った手法です。具体的には「ターゲットにピンポイントに訴えかける」手法です。

 

例えば、「今年卒業するあたな!」「4月から新社会人になったそこの君!」「20代の女性に贈る・・・」

 

など具体的に絞ったターゲットに訴えるキーワードで攻める手法です。

 

商品訴求のコンテンツではよく見かけますよね。これは人の脳の機能そのものを利用しているため、効果は高いとされます。

 

ターゲットが明確なら、コンテンツの冒頭に入れ込んでみるのも良いですね。

 

● シャルパンティエ効果 ~ すごいと思わせる ~

 

この手法は、同じ重量の物体を比較した際に、視覚的に大きく見える物の方をより軽く、視覚的に小さく見える物の方をより重いと錯覚してしまう現象を利用した効果です。

 

数字を使ったキャッチを良く見かけると思います。商品の効能や効果を伝える際に、お客様がよりイメージしやすい量やサイズで表現するといった手法で活用されている手法です。

 

いわゆる「錯覚」の要素を上手く利用したものです。

 

例えば「レモン20個分のビタミン配合」「〇〇成分1000mg配合」「1時間で500人の」などという表現です。

 

究極は「50%オフ」を「半額!」と言い換えて表現する事ですね。

 

コンテンツで言えば、沢山あるキャッチフレーズの言い回しでも、どの表現が一番イメージ

 

してもらえるか?を考えて設定することが重要です。

 

● バンドワゴン効果 ~ 信用性を上げる ~
 

この手法は「皆が良いと言っているから大丈夫、皆が持っているから安心」と言った、行動心理学を利用した手法です。

 

他の人の影響を受けやすいという点を上手くついている手法で、他社の所有や利用が増えれば増えるほど効果が高いとされてます。

 

具体的には、流行りに流されやすい心理をうまく引き出すという方法ですね。

 

例えば「顧客満足度1位」とか「100,000個突破!」「当店人気No.1」「芸能人の誰誰も使っている」など、一番よく見かける手法かと思います。

 

この手法は伝わりやすいですが、いかに信ぴょう性があるか?が重要ですね。視点をかえるとSNSのインフルエンサーもこの手法の一種ですね。

 

ビジネスでも活用されることはもちろん、選挙から実は恋愛戦略にも活用されている手法です。

 

一番、日常的に使われているため、効果も高いことは言わずともわかります。

 

シャルパンティエ効果にも似ていますので、コンテンツのキャッチフレーズを考える際に参考にしてみてください。

 

●ハロー効果 ~ 安心感を上げる~

 

この手法は、わかりやすい目立つ特徴に引っ張られて、その特徴以外の要素まで同じように評価してしまうという手法です。

 

テレビCMでは一般的で、好きな芸能人がCMしているからその内容も良い物だと思う効果です。

 

ハロー効果の「ハロー」は「後光」を意味しています。

 

見た目良ければすべてよし!という言葉があるとおり、例えば身だしなみが良くないが、知識と経験が抜群の営業マンと、経験が浅く知識がないが、身だしなみが整っている影響マンでは後者の方が出来る営業マンに誰もが見えてしまいます。

 

少し違う視点では、その商品の良さとはあまり関係のない「●●賞受賞」とか「口コミ〇件突破!」とかその響きがポジティブに思えるだけで、よくよく調べると全く関係のない事を表現しているだけだったりします。

 

言い換えれば、ポジティブ要素がすべての勝敗を決めると言っても過言ではありません。

 

このことから、コンテンツに写真を使う際には絶対にこだわったほうが良いことが分かりますよね。

 

人を使う際の身だしなみも重要です。

 

この手法はコンテンツを作るうえでは絶対に取り入れるべき要素ですので、必ず意識してください。

 

● 吊り橋効果 ~ 共感を得る ~

 

この手法は、よく恋愛心理で例にあがることが多いのでご存じの方も多いと思うのですが、吊り橋を渡っているときのような緊張や恐怖を伴う状況下で、行動を共にしている相手に好意・恋愛感情を持つようになる現象を利用した手法です。

 

 

一緒に困難を共有することで、連帯感や一体感を引き出すという手法です。よく、商品紹介などで、製品開発者の苦労話しや、ユーザーの悩みをこの商品で解決できた!などの表現を見たことはありませんか?

 

これは、大変だった事や乗り越えてきた困難を具体的に説明することで、ユーザーから共感や好感をえる事を目的とした手法です。

 

例えば、「失敗を何度も重ねてようやくおいしい●●が完成しました」や「試行錯誤を重ねてようやくたどり着いたこの旨さ!」などがこれにあたります。

 

しかしこれはあくまで、「勘違い」に近い心理効果ですので、使い方次第では効果を得られないこともあります。

 

コンテンツで利用するのであれば、本当に苦労した内容をわかりやすく短くまとめるという、コピーライティングテクニックや編集テクニックも伴います。

 

また、認知されていない場合は友好的かもしれませんが、認知されている場合はこの手法は全く効果がないとされていますので、必要に応じて使ってみるのも良いでしょう。

 

● ザイオンス効果 ~ 親近感と好意を得る ~

 

この手法は、接する回数が多くなるにつれて、その対象に対して好印象を持つようになる効果を利用した手法で、単純接触効果とも呼ばれています。

 

最初は何とも思っていなかったものが、何度か見るうちに良いと思ってくるという事を経験した事はないでしょうか?

 

何度も繰り返して接触するにつれて好感度があがるという事は、コンテンツの見せ方でも効果を発揮できるという事ではないでしょうか?

 

これはコンテンツの作り方というより、コンテンツをいかに多く再生するか?という方法です。

 

しかし、1つのコンテンツをずーっとループ再生すれば良いという事ではありません。限度があり、場合によっては逆効果で嫌われる可能性も高いという事です。

 

タイミングと回数が重要という事です。

 

この効果はあくまで好感度がマイナスでない状態から上げていくために活用される手法ですので当然印象のよいコンテンツを程よいペースで、嫌にならない程度に!が鉄則です。

 

デジタルサイネージで活かすにはコンテンツが複数あり、この手法を活かすためのメインコンテンツがあること。また、同じテーマのコンテンツを、週に一度に長尺のコンテンツを更新するより、1日1回短いコンテンツとしたほうがこの効果を発揮しやすく、実はSNSやYouTubeでもこの効果は活用されていますね。

 

コンテンツをいかに複数作るか?という視点があって成り立つ手法だと思います。

 

●サブリミナル効果 ~ なぜか皆が知っている効果!? ~

 

これは一番知名度が高い心理効果ではないでしょうか?しかし、実は一番難しい手法の一つで、例えば、映像の中にほんの一瞬だけ築かない程度のメッセージを入れ込むなどが知られており、潜在意識に無意識に働きかける手法です。

 

暗示効果や催眠効果があるとされ、その倫理性、正当性に疑念が生じます。

 

これはここで紹介したれいのうちただ一つ効果が立証されていないものとされております。

 

しかし、実はこのサブリミナル効果は日本でも実は放送業界で禁止されており、

 

「NHK放送ガイドライン2020」には「いわゆるサブリミナル技法のように通常の状態では知覚、識別できない表現方法で視聴者の潜在意識に働きかける放送はしてはならない」と明記されています。

 

 

 

 

■ これらの手法をデジタルサイネージで活かす!
 
サイネージコンテンツと心理学

デジタルサイネージのコンテンツはこの要素に動的な効果を加えることで、より効果を高める事ができる素晴らしいツールです。

 

しかし、動的な効果はやりすぎると、かえって逆効果となる場合もあるため、基本的にはナチュラルで、かつ「いやらしさの無い演出」が基本です。

 

冒頭でも記載しましたが、心理学効果はターゲットが明確であるからこそ活かす事ができます。

 

ですので、動的要素もそのターゲット層にあったものを利用するようにすることが重要です。

 

 

最近ではSNS市場の拡大で動画編集ソフトも誰もが簡単に扱えるような時代になりました。また安くてかっこいいプラグインも簡単に手に入ります。

 

かといって、「かっこいい動き」と「人々に受け入れられる動き」は異なります。

 

コンテンツを制作する方は、ただコンテンツに心理学を取り入れるだけでなく、ブランドコンセプトとターゲットを理解した上で、「ターゲットに響く」コンテンツを作ることを心がけてみてください。

 

デジタルサイネージの効果を活かすための適正なコンテンツは必ず、効果UPに繋がります。

 

 

また、ずっと同じコンテンツを流していては、せっかくのデジタルサイネージは無駄な投資になってしまいます。

 

SNSやYouTubeでも、コンテンツを更新して、いかに積極機会を増やすかによって、効果の差が明確に出ます。

 

ですので、これらの効果を活かしつつ、コンテンツを活性化させることで、集客や売り上げに必ず繋がって行くといえるでしょう。

 

エヌエスティ・グローバリスト株式会社

デジタルサイネージ事業部

アソシエイトクリエイティブディレクター

加藤 純通
 

 

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