デジタルサイネージコラム
5G回線が一般的になれば、4Kや8Kの美しい画像がより身近なものとなるでしょう。
今回は4Kや8Kのデジタルサイネージがもたらす未来についてお話したいと思います。
■そもそも4Kや8Kとは?
4K、8Kという言葉からイメージできるのは「画面がキレイ」といった漠然としたものではありませんか?まずは4Kと8Kについて簡単にご説明いたします。
・4Kとは
1,000メートルは1キロメートルです。「K」は単位を表す頭文字からきており、1,000を意味します。4Kは4,000ということになり、画質に戻して説明すると「横×縦の画素数」を示します。
一般的に4,000×2,000(正確には3,840×2,160)ピクセルのテレビやサイネージを「4K」と呼びます。正確には4K2Kですが、省略して4Kと呼ばれます。
従来のテレビは2Kが主流なので、4Kになると画素数はおおよそ4倍に増えます。
・8Kとは
8Kも4Kと同様、画素数を表します。
8Kになると画素数は8,000×4,000(正確には7,680×4,320)ピクセルになり、従来の2Kに比べて16倍に相当する画素数になります。
現時点で8Kが自宅用テレビモニターとして普及するにはもう少し時間がかかるといわれており、しばらくは宣伝効果が高い大画面デジタルサイネージでの活用が目立つでしょう。
■デジタルサイネージで4Kや8Kを使うとどうなる?
4Kや8Kの超高精細な映像コンテンツをデジタルサイネージで配信すると、どのような効果が期待できるでしょうか。こちらで3点ご紹介します。
・今まで以上の存在感
細部までクリアに見える4Kや8Kの動画コンテンツは非常にリアリティに溢れ、今までよりもさらに強い“圧倒的存在感”を放つことが期待できるでしょう。
近年は「動画を配信するデジタルサイネージ」ではなく、「大画面で高精細な動画が配信できるデジタルサイネージ」が求められています。
・美しい映像でユーザーを惹きつける
高精細な動画は視認性が高く、遠くからでも美しい映像で人の興味を惹きつけます。
また、正面以外に角度のある斜め方向から見た際でもくっきりと美しい映像を映します。
同じ動画でも4Kや8Kといった高精細デジタルサイネージを使用することで、周辺にいるオーディエンスの注目度を高めます。
・5G通信で高速通信可能
4Kや8Kのデジタルサイネージでコンテンツを配信する際、大きく期待を寄せられているのが5G通信の存在です。日本ではまだ主流とはいえませんが、通信世代が5G通信メインになる日もそう遠くないでしょう。
5Gはこれまでよりも通信データ容量が大幅に上がるため、4Kや8Kといった容量の大きなデータでも遅延することなく配信できます。
■8Kデジタルサイネージが当たり前の時代になる!?
5Gが主流になることで8Kデジタルサイネージは当たり前の時代になるともいわれています。5Gがもたらすデジタルサイネージの変化についてご紹介いたします。
・「デジタルサイネージジャパン2019」では8Kデジタルサイネージが話題に
2019年6月、幕張メッセで開催された「デジタルサイネージジャパン 2019」
シャープのブースでは70型ディスプレイを16台組み合わせた8Kディスプレイが展示されました。大画面で迫力のある高精細ディスプレイは非常に多くの来場者の関心を引きました。
実際に5G回線を使った8K映像のライブ伝送実証実験が行われ、デジタルサイネージの未来を予感させる場面でした。
・5G通信によって8Kデジタルサイネージはより身近な存在に!?
現在、日本のネットワーク回線は4Gが主流ですが、5G通信が普及することで今よりも8Kデジタルサイネージがさらに身近な存在になると予想されています。
5Gになることでオンライン型デジタルサイネージはデータのダウンロードがより速くなり、表示にかかる時間も短縮されるといわれています。8Kデジタルサイネージの運用には5G回線が欠かせない存在といってもいいでしょう。
・「DOOH」が日本でも活躍するように
「DOOH」とは、デジタルサイネージを用いた屋外の電子看板を指します。日本はアジア諸国の中でデジタルサイネージの普及が進んでいる方ではありません。しかし、5Gがメイン回線になることで、日本国内の販促ツールとして4Kや8Kのデジタルサイネージが一般的になり、どんどん活躍の場を広げるようになるでしょう。
4K、8Kの高精細デジタルサイネージは非常にダイナミックで強い印象を残すことができます。これからデジタルサイネージを導入するのであれば、オーディエンスの注目を集める条件の一つとして「高精細であるか否か」は大きなポイントとなるでしょう。
先駆けて高精細デジタルサイネージを導入することで、競合他社と差をつけることができるかもしれません。