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デジタルサイネージコラム

リアル店舗のデジタルサイネージはアフターコロナで大きく変わる!?

ビジュアルコミュニケーションの未来

2020年はコロナの影響で緊急事態宣言が発令され、あらゆる商業が機能停止せざる終えない事態に陥ってしまいました。ステーホームや在宅ワークへの切り替えで、街には人がほとんどいないという、近年まれにみる光景を目の当たりにし、あらゆる企業が深刻なダメージを受けたのではないでしょうか?

緊急事態宣言が出た直後は、様々な憶測の情報が飛び交い、「全てリセットされて新しいものに生まれ変わる」とも言われてきました。

確かに、「オンライン」という文化は想像を超えて早く定着したとは思います。また、人々の働き方も今年はかなりの改革を遂げたのではないでしょうか?

私自身は緊急事態宣言発令中、幸いにも商業施設のデジタルサイネージプロジェクトにかかわっており、在宅はほとんど出来ない状況でした。期間中はほとんどの店が休業しており、街から賑わいがなくなり、人がほとんどいないという状況を目のあたりにしました。

これはいつまで続くのか?緊急事態宣言が明けたとしても、この賑わいはもう戻ってこないのではないか?と不安な日々が続きました。

緊急事態宣言が明けた直後の週末に、久しぶりに商業施設へ買い物に出かけました。

驚いたことに駐車場は1時間待ちの状態。施設内に入るととても賑わっていて、店舗ごとに入場制限がかかる状態。

緊急事態宣言中は今後、買い物はインターネット通販にシフトして行くとも言われましたが、全くそんな仮説は頭の中から吹き飛んでしまいました。

この時思ったのは、「人の欲求」はコロナがあろうとなかろうと変わらないという事です。「買い物したい」「外食したい」という基本的な文化は変わらないという事実を目のあたりにしました。

但し、コロナと向き合うという文化は要素として増えました。

 

唯一変わったのは「人々の時間の使い方」ではないでしょうか?

・無駄に滞在しない、行動は慎重に素早く

・無駄なものは買わない・必要なものを買う

・本当に欲しいものを買う

・なるべく人と接しない

 

この要素は商業店舗にとっても重要なポイントで、人々の買い物に対する行動の観点と、時間の使い方が変わってしまったという点です。

コロナ対策を店舗に取りいれているのは当然の事ですが、もう一つはお客様の観点に合わせた売り場づくりへシフトしなければならないのではないでしょうか?

今までのような売り場で接客をして、「使ってもらえれば」「体験してもらえれば」「食べてもらえれば」「着てもらえれば」わかってもらえるといういわゆる「表面的な事」が通用しなくなってきているのではないでしょうか?

お客様は行動がより慎重になっていて「客観的な要素」が強まっています。

コロナに気を付けるために滞在時間を短くすることから、瞬時に必要な情報を把握して判断して行動するという時間の使い方に変わっています。

だからこそ、「主観的な要素」がそれに負けてしまっては、そもそも人が店に来て「食べる、買う、体験する」という、今まであたりまえだった事が通用しなくなると考えています。

この課題は今後、デジタルサイネージが解決してくれると考えています。

但し、今までのように「動画を流しているだけのデジタルサイネージ製品」ではなく、お客様の心を掴むような「きちんと設計された効果をもたらすデジタルサイネージソリューション」が必要になります。

私は一昔前にデジタルサイネージ関連の講演でよく説明していましたが、本質が無い表面だけのデジタルサイネージを「ファッションサイネージ」と定義していました。

そこに置いてある「ただ動画を流しているだけのデジタルサイネージ」は本来、ポスターの張り替えの手間の観点から考えられた「Seeds」的なものであり、当然、お客様の「Needs」には触れていません。お客様にメッセージを届ける強い力は持ち合わせていないのです。

お客様の「Needs」に答えるには「情報伝達の本質」を理解し、お客様とのコミュニケーションのストーリーを設計する必要があります。

例えば、デジタルサイネージで今まで知らなかった「素晴らしい商品」「素晴らしい付加価値」を、店の前で知る事ができ、「疑似体験」させ、瞬時に心を掴むメッセージを伝える事ができれば、購入というGOALを目指してお客様が動いてくれるというリアル店舗ならではのストーリーです。これには品質の高い、妥協しないクリエイティブも当然必要になってきます。

しかし、デジタルサイネージを導入したからといって、全ての課題を解決してくれるわけではありません。

「より良い生活の為に付加価値を提供する」「課題を解決する」という企業(人々)の努力によるビジネスやコミュニケーションの本質は、今までと何ら変わりはないと思っています。

「店舗ならではの価値のある情報」をお客様に、瞬時にわかり易く「伝えらるか?」「伝えられないか?」によって、お客様の購買条件が今まで以上に左右されると考えています。

人は外部から得る情報の80%は視覚情報であると言われています。

この事を理解していれば、デジタルサイネージでお客様にメッセージを届ける事がいかに重要か?をご理解いただけるのではないでしょうか?

とはいえ、社会が求めるまだまだ未完成の「新しい生活様式」に対して、いかにアップデートされた空間づくりが提供できるか?という課題は、弊社の課題でもあるため、提案内容もアップデートし続けれられるように日々努力を重ねていきたいと思っております。

一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息と、皆様のご健康をお祈り申し上げます。

 

エヌエスティ・グローバリスト株式会社
デジタルサイネージ事業部
クリエイティブディレクター
加藤 純通

 

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